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『わーすた』現体制ラストシングルは“青春”を捧げた日々が甦る!年内で卒業する坂元葉月含む5人にインタビュー

dot yell編集部
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年内を持って坂元葉月が卒業するわーすたが、現体制ラストシングルとなる『詠み人知らずの青春歌』をリリースする。結成から6年超、青春すべてをわーすたに捧げてきたと言っても過言でないメンバーにとって、「青春は矢の如し」と歌われる本作は、否が応でもこれまでの活動と重ね合わせずにはいられない楽曲だ。本作に込めた想いや感動的な仕上がりとなったMVの見どころ、そして卒業発表後の心境の変化について、率直な気持ちを語ってもらった。





↓↓↓↓以下インタビュー↓↓↓↓


―坂元さんは今年いっぱいでの卒業を発表されましたが、これが卒業シングルになるんですか?

坂元:そうですね。5人では最後のシングルになります。


―じゃあ、この歌詞は坂元さんに向けたものということですか?

坂元:自分でも歌詞を見たときに「(歌詞に出てくる)琥珀色って(パステルイエローが担当カラーの)私じゃん」と思いました。楽曲に関しては、スタッフさんから「どういう曲を歌いたい?」と言われたので、「疾走感のあるみんなで一緒に歌える曲がいいです」とリクエストしていたんです。それが想像以上に素敵な楽曲をくださって、「もう言うことなしです!」っていう感じです。


―みなさん青春をわーすたに捧げてきたと思うんですけど、この曲で歌われている「青春」は、そういう意味と受け止めていいんですか?

廣川:そうですね。私たちはわーすたに重ねて歌う気持ちが大きいかなと思います。ファンの方だったら葉月を想って聴いてもらってもいいですし、それぞれの青春と重ねて聴いてもらうこともできる歌詞だと思います。


―この曲に出てくる「君」は、坂元さんのことなんですか?

廣川:私たちから見たらそうですね。


―坂元さんから見たら?

坂元:まだ頭のなかで「君」と「僕」を分けきれてなくて。でも、自分が卒業した後に聴いたら、また違う印象を持つんだろうなとは思います。いまは、いま感じている気持ちを大事にしたいですね。


―実際、卒業を発表してから、気持ちの変化はありましたか?

坂元:ファンの方々と、もっと深く話せるようになったというか。ファンの方々は私に対して、いつも元気、常にポジティブ、明るいヤツみたいなイメージを持ってもらうことが多くて、その通りではあるんですけど、卒業を発表してからは「葉月ちゃんもひとりの人間だもんね」とか、「葉月ちゃんの人間味を感じた」とか、そういう意見をいただくことが増えたんです。オンライン特典会とかで話しているときも、「寂しい」と言ってもらえるだけじゃなく、みんながいままで思っていたこととか、深いことまで話せていて。卒業発表がマイナスだけじゃなかったことが、自分のなかではすごくうれしかったんです。だからこそ、もっとわーすたに会いに来てほしいって思うし、最後までわーすたの魅力を知ってほしいなと思います。


―こういうときって、本人よりも本人以外のほうが意識しちゃう的なところがありますよね。

廣川:まさにそうなんですよ。残り半年を切って、「これが5人で最後のナニナニ」みたいなことが増えてきたんですけど、そういうときに「あー、最後なんだ」って、私がウルってなったとしても、本人は全然サッパリしてて。
坂元:あんまり実感してないんですよね(笑)。
廣川:「まだ半年もあるねんで」みたいな返しをされるんです。こんなに本人がカラッとしてると、「私じゃない、ごめんごめん」みたいな、申し訳ない気持ちになって(笑)。でも、それくらいのテンションでいてくれるから、残りの時間を楽しまなきゃって前向きになれるし、葉月らしくて安心します。


―半年間泣きっぱなしでは体が持たないですしね。“詠み人知らずの青春歌”は曲調も切なくて、どうしても卒業を意識してしまうと思うんですけど、どんなことを思い浮かべて歌ったんですか?

三品:本当に5人で歌える最後のシングルなので、大切に、しっかり歌おうと思って、しっかり練習して行きましたね。葉月を送り出す意味を持ちながら、私たちはこれからもちゃんと歩んでいくっていう決意みたいな力強さも聴こえたらいいなと思って歌わせていただきました。


―「迷ってられないや」とか、卒業を意識するかどうかで、だいぶ違いますよね。

三品:もうまさに、そこはめちゃがんばりました。私、どのテイクを使うか自分で選ぶんですけど、ここはめちゃくちゃいいテイクが録れたと思います。


―他のみなさんも自分でテイクを選んでいるんですか?

小玉:私は自分のテイクに対して「これがいいです!」とかは自分ではわからない人なので、スタッフさんの意見を大事にしながら、慎重に進めるタイプですね。
松田:私は何かオーダーをいただいたら、「私はこっちのほうが好きだから、どっちも録ってみてもいいですか?」と訊いて、それで録ったものを聴き比べて、「これでもいいですか?」って決まることがよくあるんです。「これがいいのでこれにしてください!」って言える自信はないので、いま(三品の話を)聞いて、かっこいいなぁって憧れました(笑)。


―それぞれ自分に合ったスタイルでレコーディングしているんですね。

三品:そうですね。でも、私は少しずつ変わっていったというか。前は歌うことに精一杯だったので、言われた通りに歌って、それが歌えたらOKみたいな感じだったので、けっこう時間もかかっていたんです。いまは自分の意見を交えつつ、「こう歌いたい」っていう理想をちゃんと持てるようになったので、昔と比べてレコーディングにかかる時間も短くなりましたね。


―坂元さんは最後のレコーディングだったわけですけど、いかがでした?

坂元:やっぱり最後なので、すごく緊張しましたし、いままでファンの方が聴いてくださったなかで、いちばんいい歌声を残したいなと思って、たくさん練習しましたね。それこそスタッフさんからも意見をいろいろもらって、そこを目指して。いままではリクエストされても、それに応えられる技術がなかったんです。でも今回、やっとスタッフさんのリクエストにギリギリ応えられたんじゃないかなっていうくらいまでは持っていけたので、自分のなかではいちばんいい歌にできたんじゃないかなと思います。


―特にこだわった部分はありますか?

坂元:歌い出しの「まだ誰の寝息も/解けない空を独り占めして/僕ら笑ってた きっと恋をした」ですね。自分としては、まだ誰も起きてない薄明るい空を想像して歌ったんですけど、最初は「葉月ちゃん、元気だねー」と言われてしまって(笑)。いままでは元気、明るい、かわいいみたいなパートをいただくことが多かったので、どうすればもっとしっとり歌えるのか、たくさん試行錯誤して、いろんなテイクを録って、やっと最後にちょっとできたかなと思います。


―試行錯誤したうえでのベストしっとりを聴けるんですね。

坂元:はい(笑)。納得いく「しっとり」になりました。でも、これからファンの方々の前で披露するときは、もっともっとうまく歌えるようになりたいなと思いますし、「この曲、最後です」っていうときに、「音源よりめちゃめちゃうまくなってない?」と言ってもらえるように、最後まで上を目指してがんばりたいです。


―素敵ですね。最後の最後まで上を目指す感じ。

廣川:向上心の塊や!
坂元:やれるところまでやりきりたいです。


―MVのほうも坂元さんがフィーチャーされていて、坂元さんがアイドルオーディションに応募するドラマ仕立てになっていますよね。

坂元:そうですね。私というよりは、田舎でひとり夢を追いかけている女の子を私が演じていて。でも、私もアイドルオーディションを受けて、いまこのお仕事をしているので、そういうところではリンクするなと思いますし、MVのなかでは合格するために4人が背中を押してくれて、応援してくれて、見守ってくれてるけど、それは私のなかではわーすたの期間、みんなと一緒にがんばったな、みんなに助けてもらったなっていうことと重なっていて。最後は4人が背中を押してくれて、後ろを振り返ったときに、いなくなっているんですけど、それはたぶん、これから先の私を応援してくれていると思うんです。


―グッとくる展開ですよね。

坂元:ありがとうございます。ひとりの女の子の物語としても感動する作品だし、自分と重ねたときも「こういうこともあったな」って思い返せるし、私だけに限らず、聴いてくださってるみなさんも、そういう出会いだったり、挑戦だったり、いろんな経験をしていると思うので、このMVを見て「がんばろう」と思ってもらえたらうれしいですね。


―メンバー的な見どころはいかがですか?

廣川:5人の青春を覗き見しているみたいな。すごく素に近い姿というか、撮られている感覚があんまりないような感じで撮影が進んでいったんです。夏の曲でありながら、わーすたとして歩んできたいろんな季節、何年もの歴史を感じさせてくれるようなMVに仕上がっているので、正直全部が見どころかなって思います。
松田:私は個人的には、葉月が夜ひとりでダンスの練習をして、それを4人が柱の横から見守るシーンがお気に入りなんです。昔から葉月は、自分が満足いってないときに、先生に聞きに行ったり、ひとりで端っこで練習したりしていたんですよ。それをよく見ていたから、なんか見覚えある姿で。MVで見て改めて葉月らしいなと感じました。私は葉月のことを「努力の人」と思っているので、それをファンの方に見てもらえることもうれしいですね。
小玉:このMVの衣装を着ているときは、葉月も含めてアイドルっていう感じの映り方をしているんですけど、私服風衣装のときは、本当に普段のメンバーのキャラだったり、素の感じだったりが、映像に残っているなと感じたので、そこに注目してもらいたいなと思います。
三品:ちょくちょく挟まってくるホームビデオ的な映像は、メンバーが撮っているんです。それぞれ自由に、キャッキャ言いながら撮ったので、私たちにとっては思い出ビデオみたいになってて。なおさら切なさみたいなものを感じちゃうんですよね。
松田:楽しかったなー。


―アーティスト写真も、すごく素敵ですよね。坂元さんを囲んで、みんないい表情をして。

坂元:最高です。
廣川:日が落ちるギリギリで、慌てて撮りました(笑)。
三品:時間との勝負でしたね(笑)。
廣川:花を持っているのもエモいですよね。


―この写真もMVもですけど、卒業発表するとかわいくなる説ってあると思うんです。

廣川:ありますよね!
坂元:どうしましょ!
三品:晴れやかになるというか。なんか、みんなのことをニコニコ見守る時間が増えた感じがする。「母み」が増してる(笑)。
松田:私、シンプルに今回のビジュアルが好きなんですよ。葉月のポニーテールがすごい好きで。
小玉:かわいい。
坂元:ありがとうございます(照)。


―坂元さんは卒業発表して、ちょっとすっきりした部分もあるんですか?

坂元:自分のなかでの気持ちは、意外と変わってなくて。それよりも自分のなかで考えて、決めて、スタッフさんに話して、メンバーに話したときのほうが、気持ち的には変わったんじゃないかなと思います。いままで自分が言う側になることも、言われる側になることもなかったし、メンバー同士で悩みを打ち明けて、めっちゃ話すかって言われたら、そういう感じでもなくて。どちらかというと私たちはお互いに察するタイプなんですよね。だから私的には、自分の気持ちをメンバーに話せて、メンバーに聞いてもらって、受け止めてもらえて、それがすごくうれしかったんです。


―やっぱり話す前は怖さもあったというか。

坂元:想像ができなくて。いろんなシミュレーションを考えたんですよ。衝撃は受けるだろうけど、あっさりOKされたらどうしようとか、逆に泣きじゃくって止められたらどうしようとか。結局、どれにも当てはまらなかったんですけど。


―実際はどういう反応だったんですか?

坂元:みんな静かに、いま自分のなかに必死に入れてくれてるんだろうなっていうのを感じて。なんか、わーすたらしいなというか、「わぁー、ごめんね!」っていう気持ちはありつつ、愛おしさを感じました。
廣川:確かに不思議な雰囲気だった。
坂元:そのあと仕事で会うときは、みんな全然変わらず接してくれて、そこで改めてわーすたのよさみたいなものを実感しました。


―みんな集まったところで聞かされたんですか?

三品:はい。集められて、みんなで聞いて。
廣川:本当に葉月が言ったように「体に入れた」っていう感じでした。
松田:聞いて、ずっと頭だけ回ってる状態で。見た目は無でしたね。とにかく頷くだけ。帰り際も「おつかれ、気をつけて」みたいな。普通を装ってました(笑)。


―急に変わるのもおかしいですしね。それぞれの気持ちは公式サイトで長文が発表されていたので改めては聞きませんが、残りの期間はどう過ごしたいですか?

廣川:一度もメンバーが変わらずに6年以上活動してきて、いままで築き上げてきた楽曲もたくさんあるので、その楽曲たちをどれだけファンの方々に届けられるかなって、いまは思っています。こういうご時世なので、ファンの方々と近い距離で話せる機会も多くは設けられないですけど、それでもできることはたくさんあると思うので、ひとつひとつ、一回一回を大切に、5人で楽しみながら最後まで駆け抜けたいです。


―この5人である間に、見ておいてほしいことはありますか?

廣川:私、バラエティとかでわちゃわちゃしているわーすたが好きなんです。特にニコニコ生放送でレギュラーでやらせてもらっている番組(毎月第2火曜配信『わーすたのスーパースターロード・オブ・スタート』)は、本当に楽しくて、みんな素でおもしろいなと思うので、ぜひ見てほしいです。


―メンバー的に残りの時間で叶えたいことはありますか?

廣川:プライベートで5人の時間をもっと増やしたいです。メンバーだからこそ話せることってあると思うし。


―卒業したら、坂元さんがみんなの相談役になるかもしれないですね。

坂元:聞きましょう!(ニヤニヤ)
松田:葉月だったら下手な説明もいらないし。
坂元:ワクワクしますね。頼ってください!


―ちなみにいままでケンカとかしたことはないんですか?

小玉:まったくないですねぇ。
松田:セトリを決めるときに討論みたいなのは、稀にありますけど。
三品:あれは魂のぶつかり合いだから。
松田:そう。魂のぶつかり合いしかしたことない(笑)。


―逆に言うと、魂のぶつかり合いは日常茶飯事なんですか?

三品:まぁ、必要なときは。
廣川:でも、5人だから、だいたい多数決で決まるんですよ。それが4人になると、多数決というわけにはいかないから、そこからケンカが生まれるかもしれない(笑)。
松田:そういうときはみんなで指スマすると思います(笑)。


―いままで多数決で決めてきたことって、けっこう多いんですか?

廣川:そうですね。多数決がいちばん強いですから。
小玉:グッズのデザインとか色とか、ほぼ多数決で決めてます。
松田:多かったら「ああ、そうかぁ」って、諦めがつくし。
坂元:いちばんわかりやすい。
松田:そういう部分は、意外とみんなサバサバしてるんですよね。


―この先の予定はどうなっていますか?

廣川:9月に東京と大阪でツアーがあって、12月に大きいワンマンライブがあります。それ以外にもイベントに出演したり、今回のシングルのリリースイベントもあったり、ファンのみなさんに会える機会は意外とあると思うので、ぜひお待ちしています!


―卒業発表してから、ライブでのファンの様子は変わりました?

坂元:アップテンポな曲なのにボロボロ泣いてるとかは見てないですけど、ツイッターのリプとかで届くライブの感想では、「アップテンポなのに泣きそうになったよ」とか、「葉月ちゃんに会えてよかった」とか言っていただけて。だから、見た目には変わった感じはしていなくても、いろいろな想いを持ちながらライブを見てくれているんだなって。まだまだ残りの期間、たくさんの方に見ていただけると思うので、楽しんでもらえたらうれしいですね!






わーすた

アーティスト名:「わーすた」(ざ・わーるど・すたんだーど)
英語表記:「The World Standard」

2015年に結成のデジタルネイティブ世代アイドル。
グループ名は「The World Standard」の略でメンバーは英語、スペイン語、中国語などの語学を勉強している。
現在まで、11か国の国でライブ出演するなど世界に照準を合わせ活動している。
アニメ「アイドルタイムプリパラ」「キラッとプリ☆チャン」など多数のアニメの楽曲を担当。
2019年10月にわーすた初となる生バンドでのフリーライブを代々木公園野外ステージにて実施し、3000人以上のファンを集めた。
2021年3月には、わーすた史上最大キャパシティ「TOKYO DOME CITY HALL」での6周年ライブを開催。

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