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何度も訪れた試練と喜びの先に掴んだ最高の景色。CANDY GO! GO!、12年目で初のO-EASTワンマンをバンドを従え、開催。

dot yell編集部
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活動を始めてから、今年で12年目。過去には赤坂BLITZでのワンマン経験もあった。「IDOROCK」という独自の音楽スタイルを掲げてからも、多くのワンマン公演を行ってきた。バンドを従えたワンマン公演だって、東京のみならず、地方でも何度も経験を積み重ねてきた。だからこそCANDY GO! GO!は、CANDY GO! GO!×BAND”という形で全国各地をワンマンでサーキットしたいとずっと願っていた。


 今年の秋、CANDY GO! GO!は念願だったバンドを従えた全国ワンマンツアーを行った。ようやく一つの夢を叶えることができた。でもそれは、”当たり前”にしてゆくための始めの一歩。これからもCANDY GO! GO!は、”CANDY GO! GO!×BAND”という姿でも全国ツアーを重ねてゆく。


  12月6日(月)、CANDY GO! GO!は「BRAVE VENUS TOUR 2021」のファイナル公演をSpotify O-EASTで行った。過去には、何度もイベントで立った場所だ。でも、ワンマンとしては初になれば、CANDY GO! GO!にとっても一番大きな会場でのワンマン公演になる。


  勢いに任せ、活動から2-3年で。ときには、1年程度でO-EASTの舞台に立つアイドル/アーティストたちもいる。彼女たちは、この地でワンマンを行うまで12年の歳月を要した。遅咲きだ。ここへ至るまでにCANDY GO! GO!は試練と喜びを何度も繰り返しながら進み続けてきた。たとえその道が急勾配だろうと、つねに上り坂だったからこそ、彼女たちは渋谷は道玄坂の上にあるSpotify O-EASTという舞台に辿り着くことができた。


  ここは、終着地でも、下り坂へ向かう頂点の場所でもない。まだまだ上がり続ける坂道の途中。当日のCANDY GO! GO!の姿を、ここに伝えたい。


 バンド陣が、荒ぶる音を鳴らし「Spangle」を叩きつけた。その音へ導かれるように、メンバーたちが姿を現した。冒頭を飾ったのが「Understeer」だ。メンバーらは笑みを浮かべ、舞台の上を軽やかに駆けながら歌っていた。彼女たちは楽しんでいる。この広い舞台の上を支配し、訪れた人たちと、ここに最高の景色を作りあげてゆくことを。そのきっかけを作るのが、自分たちが放つ熱情であるのを知っているからこそ、今、この瞬間の自分たちを思いきり輝かせていた。


  さぁ、唸りを上げた音に乗せ、一緒に熱狂の渦の中でまみれようぜ。彼女たちは、気迫あふれる姿で「overdrive」を歌っていた。フロア中の人たちも、大きく拳を振り上げ、沸き立つ思いを舞台上へぶつけていた。フロア中から響く手拍子の音が凄まじい。メンバーが、フロア中の人たちが、心のエンジンを奮わせながら沸き立つ思いをぶつけあっていた。互いの熱がスパークした中で生まれる興奮が堪らない!!


  宇野みずきが、少し甘えた素振りを見せながらリードを取ったのが、「Love is self-restraint」。昨今のワイルドな姿を見せるCANDY GO! GO!の中にあって、この曲は、比較的甘い面も見せてゆく。宇野みずきが歌うことで、今のCANDY GO! GO!のライブに甘い彩りを与えていく。


  続く「Yes-Yes-Yes」は、CANDY GO! GO!が持つ反骨精神を示した楽曲だ。激しく唸る音を背に、磯野未来が、なぎさりんが、沸き立つ思いを力強い声でぶつけだす。サビ歌でメンバーみんなが強く生きる意志を示すように凛々しい姿を見せていた。激しい演奏とは裏腹に、華麗なパフォーマンスを見せてゆくように、その動きからも目が離せない。


  「勇敢な女神の姿を見せたライブにします。みんなで最高を更新していけたらなと思います」(なぎさりん)、「私たちがみんなを幸せにする」(宇野みずき)、「最後までみんなと最高の瞬間を作りあげたい」(杉本莉愛)など、MCでは、メンバーがこの日へ向かう気持ちをぶつけていた。


 メロウな曲調の「Color」では、永瀬りかが、胸の奥に閉まっていた思いの扉を開け、酸いも甘いも経験したきた大人の女性としての心情を声に乗せてきた。痛い心模様に触れながらも、その熱をずっと感じていたかった。


  さぁ、もっともっとディープな世界へ連れだそうか。CANDY GO! GO!は、ヘヴィでドープな「Deep Surrender」を届けてきた。杉本莉愛が、唸るような歌声に乗せ、強い生きざまを示していた。曲が変わるごと、その曲へ色を付けるのに相応しいメンバーがリードを取る。全員が歌える、そこが今のCANDY GO! GO!の強み。だから、1曲1曲に深い色を覚えながら浸っていける。

 
「声が枯れるまで歌い続ける」。12年間歩み続けてきた中でつかんだ強い意志を、彼女たちは「Since 2010~」に乗せ歌いあげていた。強い意志が消えない限り、彼女たちは舞台の上から魂揺さぶる思いを届け続けてゆく。その歌に心奮えるからこそ、CANDY GO! GO!の姿を追い求めたくなる。


  哀愁を抱いたミッドメロウなギターの旋律が、胸をキュッと締めつける。杉本莉愛が、愛しくも切ない心模様を「kiss me more」に乗せ歌っていた。強い意志を示すメッセージソングを軸に据えている今のCANDY GO! GO!だからこそ、乙女心にも似た女性の切ない心模様を歌う楽曲へ触れると、胸が疼きだす。その感覚も愛おしい。


  菜月アイルのアカペラ声から幕を開けたのが、メンバー自身の固い絆を歌にした「Infinity」だ。キラキラとしたギターの旋律へ導かれるように楽曲が輝きを増す。メンバーらが力強く拳を突き上げ「Oh!Oh!Oh!」と歌う声へ思いを重ねるように、フロア中からも数多くの拳が突き上がっていた。メンバーだけではない、この場へ集った人たちや配信を通して見ていた人たちも、みんな果てぬ夢を追いかける同じ志を持った仲間たち。だからこそ、この歌を耳にするたびに、CANDY GO! GO!が描こうとしてゆくその景色を一緒に見たくなる。


  光を放つように楽曲が駆けだした。CANDY GO! GO!のライブの中へ長年熱狂という景色を描き続けてきた「Cinderella Call」の登場だ。この曲が、眩しい世界へ連れ出してくれる。いや、彼女たちが自信漲る表情でこの曲を歌うからこそ、僕らも眩しい世界を描く絵筆となり、気持ちを奮わせながら、「信じた夢」の景色を彼女たちと一緒にこの空間に塗りつけたくなる。


 舞台左右に設置したスクリーンには、「BRAVE VENUS TOUR 2021」ツアー中の各地の模様を映し出した映像や写真、メンバーたちのメッセージが、次々と映しだされていた。


 「After the view」に乗せ、演奏陣とメンバーらがふたたび舞台へ姿を現した。後半戦のライブは、永瀬りかと杉本莉愛をダンサーに従え、なぎさりんが哀切さ抱いた声で「事件File.055」を歌いながらスタートした。痛みや悲しみを背負う想いを、彼女は嘆くように歌っていた。痛みだけではなく、そこに救いを覚えるのは、どんな憎しみや悲しみなどの痛い感情もなぎさりんが大きな愛で受けとめ、抱きしめてくれるからだ。続く「Born to fate」でも、なぎさりんは胸の内に渦巻く苦しい想いへ、少しでも痛みを和らげるように歌声の手を重ねあわせていた。

 
「Dahliaー!!」と叫ぶ菜月アイルの歌声がフロア中に響き渡る。ハードエッジな「Dahlia」の登場だ。荒ぶる歌声は、彼女自身の心に渦巻く激情した思い。沸き立つ気持ちのまま、ときに台の上に足を乗せ、思いきり身体を折り畳み、菜月アイルは歌いあげていた。熱情したその声に心が奮いたつ。


 気持ちを嬉しく騒がせるCANDY GO! GO!流のダンスロックナンバーの「Imishinn」では、フロア中の人たちも、時に熱い手拍子をぶつけ、メンバーらと一緒に拳を振り上げながら、目の前に生まれたパーティーな空気に笑顔で溺れていた。


  光を撒き散らしながら走りだしたのが、CANDY GO! GO!のライブに長く熱狂の景色を描き続けてきた「神様のイジ悪」だ。メンバーらのパフォーマンスと重なるようにフロア中の人たちも同じ動きをしながら、熱狂という中で思いを一つに重ね合わせていた。


  アガり続けるこの衝動を抑えられない!!昂る気持ちへ追い打ちをかけるように、CANDY GO! GO!は胸躍るエモーショナルな歌系曲の「ファンファーレ」を届けてくれた。彼女たちの歌声が胸の内に鳴り響く。「立ち上がれ」「立ち向かえ」の言葉を耳にするたび心が滾り、思いが熱く漲りだす。その熱情にずっと包まれていたい。いや、もっともっと熱く燃え滾らせたい。


  ライブも終盤戦へ。CANDY GO! GO!は観客たちへ甘い誘惑を仕掛けるように、ファンキーでダンサブルなロックチューン「HONEY TRAP」を歌いだした。冒頭のラップパートでは、このツアー中に感じた思いをフリースタイルでぶつけてゆく。身体を熱く揺さぶる楽曲に触発され、フロア中の人たちも身体を揺さぶり、大きく手を振り上げ踊りに興じていた。これが、CANDY GO! GO!流のパーティーロック。妖艶さを忍ばせながらも、大胆な姿で煽る様がそこにはあった。

 
「みんなの心を、ここに届けてください」。なぎさりんの言葉を合図に披露したのが「Fake News」。彼女たちは知っている。どんな色を付けた話題よりも、目の前に広がる光景こそがリアルであり、その現実を重ね、広げ続けてゆくことが、本当の意味で夢という坂道を登っていくことだと。「奇跡なんて始めからFAKEさ」と彼女たちは歌っていた。奇跡とは偶然生まれるものではない。血反吐を吐くような努力を数多く積み重ねてきた先に生まれる成果。それに相応しい自分たちになってこそ、初めて求めた姿になれる。彼女たちはその思いを胸に、凛々しい姿で歌っていた。


  最後にCANDY GO! GO!が突きつけたのが、「The last of days」だ。なぎさりんは叫んでいた、「後悔のない毎日を一緒に過ごそう」と。それが、どんなに困難なことかは12年間走り続けてきた彼女たちはよくわかっている。でも、日々を輝く色に染め続ければ見れる最高の景色があることも、彼女たちは何度も味わってきた。だから7人は歌っていた、「最豪の日を」と。この日の最高が、また次の最高の日に繋がる。それを信じてメンバーたちは舞台の上で全力で歌い躍っていた。その姿が、最強に眩しく輝いていたのは、言うまでもない。


 激しく唸りを上げる「MITSUKO」の演奏に乗せ、メンバーらがアンコールの舞台に登場。輝きを集めるように開放感満載で駆けだした「Nothing Lose」へ飛び乗り、彼女たちは手にしたタオルを大きく振りまわしだす。そこに広がっていたのは、晴れた景色だ。彼女たちの手にしたタオルがくるくるまわるたびに、目の前に広がるネガティブな闇が吹き飛んでゆく。この空間へ輝きを降り注いでいく。


  このツアーに関わってくれたすべての人たちに感謝の気持ちを込めて、この曲を送ります」。杉本莉愛の声を合図にCANDY GO! GO!は、新曲の「Brave Venus」を披露。曲の始まりに合わせフロア中にライトグリーンのサイリウムの光が灯り、大きく揺れだした。その様を見ながら、メンバーたちは笑みを浮かべ歌い躍っていた。互いに思いを重ねあう景色のなんて美しかったことか。これが、このツアーを通してCANDY GO! GO!が築きあげた心揺さぶる景色だ。


 ワンマン公演の最後に歌うことの多い「endroll」の登場だ。この曲を耳にするたび、またここから一緒に輝く未来を描きたいと思えてゆく。いや、輝くとは限らないことは、もう何度も味わっている。でも、磨き続けることで、その輝きを何度でも手に出来ることをメンバーも、CANDY GO! GO!を支え続けてきたファンたちも知っている。だからこそ、彼女たちが「endroll」に込めた思いを信じ、熱いエールを送り続けてゆく。いや、送りたくなるんだよ。熱狂と感動を、興奮と涙を、いつだって一緒に分かち合いたいんだよ。


  最後にCANDY GO! GO!は、これからも共に幸せな景色を描こうと「大切なお知らせ」を歌いながら、この瞬間を心のフィルムに永遠に焼き付けていった。この歌が、温かい気持ちで僕らを未来へ繋げてくれた。


  これからもCANDY GO! GO!は、止まることなく走り続ける。それが彼女たちの生きる意味なんだもの。CANDY GO! GO!は何時だって出会える場所を、みんなが戻ってこれる場所を守り続けている。眩いオレンジの光の元へ、いつでも遊びに来れればいい。その場に来れば、かならずCANDY GO! GO!があなたを笑顔にしてゆくから。


TEXT:長澤智典


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<SET LIST>

Spangle

Understeer

overdrive

Love is self-restraint

Yes-Yes-Yes

Color

Deep Surrender

Since 2010~

kiss me more

Infinity

Cinderella Call

After the view

事件File.055

Born to fate

Dahlia

Imishinn

神様のイジ悪

ファンファーレ

HONEY TRAP

Fake News

The last of days

-Encore-

MITSUKO

Nothing Lose

Brave Venus

endroll

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