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【第七弾】『アイドルとおしごと』 蛭田愛梨(虹コン) × ILCA松多壱岱

dot yell web編集部
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dot yell web編集部が独占!アイドルを輝かせる“バックステージの魔法使い”達に、アイドルが直撃取材する新連載第七弾! 

『アイドルとおしごと』は、現役アイドルがdot yell webのレポーターとなり、エンタメ業界の最前線で仕事をしているクリエイターやスタッフに取材をする企画です。アイドルを陰から支えているクリエイター達について、「どんなお仕事をしているのか」「仕事に対する情熱」「どうやってその職業についたのか」など、取材を通じて貴重な体験談を読者にお届けします!

第七弾はILCAの舞台プロデューサー兼ディレクターの松多壱岱さんに、虹のコンキスタドールの蛭田愛梨さんが直撃取材!松多壱岱さんが指揮を務め、蛭田さんが出演するGirls Live Action「降臨SOUL」〜風燐火斬〜の制作秘話も聞けちゃいます!

インタビュースタート!

蛭田 虹のコンキスタドールの蛭田愛梨です。よろしくお願いします!

松多 松多壱岱です。よろしくお願いします!

蛭田 こうして改まって話す機会はあまりないですよね。

松多 そうですね。

蛭田 舞台に出させていただいた時に、わからない部分とかを聞いたりするくらいですよね。

松多 今まで何回くらい一緒に舞台したっけ?

蛭田 そんなに多くはないと思います。『アリスインデッドリースクール・邂逅』『ネコにマタタビ♡アキバにレインボウ』『カーリングの女神ちゃん-ストーンは君を裏切らない-』と、前回の『降臨SOUL』のゲスト出演とかですかね?

松多 カーリング出てだっけ?あれは面白かったよね!

蛭田 面白かったですよね!今日はこんな感じで、舞台のお話などいろいろ聞ければと思います。よろしくお願いします!

共通点は心配性なところ!

蛭田 はじめに、壱岱さんのお仕事の内容を教えてください!

松多 普段は舞台の演出などをやっています。あとは、1年後や2年後の新しい企画を出したりもしていますし、企画が通ってプロットから脚本にしているものもあります。

蛭田 役者さんでも別の舞台と稽古時期が重なっちゃっている方とかがいますが、すごく大変そうですよね。

松多 切り替えが大変だよね。

蛭田 頭の中が混乱しそう。

松多 そうなのよ。1つ終わって次の作業に入る前に、一度頭の中を真っ白にしたいから、運動したりお風呂に入ったりして、リセットされてからやるようにしています。脚本が一番集中してやらないといけなくて一番大変で、キャスティングとか制作に関わるようなことは合間の休憩時間に考えたりしているかな。

蛭田 すごく大変そうです!

松多 そういうのを合間にやりつつ、リセットしたら脚本を書いて、連絡がきたらそれに返信しつつみたいな。

蛭田 壱岱さん本当にお忙しそうなイメージです。

松多 蛭田さんも忙しそうだけど、でもちゃんとセリフとか覚えてきているよね。

蛭田 覚えられているといいなあと思いながらやっています!長いセリフは考えちゃうところもあるんですけど……。

松多 そうなっちゃうよね。笑

蛭田 舞台に参加させていただく度に、自分がどういう方法でセリフを覚えたか記憶しておこうと思っているんですけど、毎回忘れちゃってます。笑 皆さんどうやって覚えているんでしょう?

松多 でも前に一緒の舞台やったときも、セリフ覚えるの早かったよね?

蛭田 そうなんですかね……?でも心配性なんですよね。家で何も見ずに言えても、稽古場についたら心配になっちゃって、一応台本を手に持っておくみたいな感じです。

松多 心配性な性格っていいよね。俺も心配性だから、事故が起きないようにいつも確認してる。

蛭田 寝る前に、明日はどのシーンをやるのか、セリフは覚えてえるかとか全部確認して、一応動画も見ておこうみたいな感じでやってます。

松多 すごくしっかりしてるんだね!フワフワしてるように見えるのに。笑 

蛭田 たまに言われます!「何も考えてなさそうで意外と考えてるよね!」って。笑 

まだまだ覚えることがたくさん!

松多 一緒に稽古していて、セリフ覚えも早いし、よく復習してきてるのは見ていてわかるよ。

蛭田 でも、虹コンの活動があったりして稽古に参加できない時も多いです。

松多 そんな中、よく舞台もできるね。大変だよね。

蛭田 できないかもって思う時もあるんですが、鶴見さん(鶴見萌・虹のコンキスタドール)がセリフ覚えるのが早かったりとか、みんながすぐに台本読んでるのを見て、私もやらなきゃ!みたいな感じで頑張ってます。

松多 たしかに、萌ちゃんもしっかりしてるよね。

蛭田 「どうやってやってるんですか!?」っていつも聞いてます!でも、わからないって言われます。笑

松多 絶対そう言うと思った。笑 

蛭田 でも私も質問されても答えられないかも……。

松多 これは役者さんからよく聞く話なんだけど、30歳過ぎると何となく覚えるのが難しくなっていって、自分で分析しながら覚え方の段階を作っていくらしいよ。

蛭田 そうなんですね!

松多 40歳過ぎたらそうやって覚えるのも厳しいとかも聞くよ。笑 まあ人によると思うけどね!集中力とかもあるし、生きていく上で覚えておかなきゃいけない情報も多くなってくるから、そういうのもある気はする。

蛭田 そういうことか!私はまだ知らない事がたくさんあるから大丈夫そうですね。わからないことが多くて、よくメンバーに「何それ?」って聞いてる気がします。笑

松多 真っ白で良いと思う!

蛭田 お酒とかも全然飲まないので、「それ何味?」って聞いてたまに飲ませてもらったり。

松多 お酒飲まないんだ?

蛭田 たまにメンバーと一緒に飲んだりはするんですが、自分から飲むというよりは、少しだけ貰って飲んだりしています。でもジンジャーエールの方が全然美味しいです!笑 

松多 良い事だ!すごいね、アイドルだね。

蛭田 そういうことでもないのですが、お酒の味があんまり……笑

松多 そうなんだ。でもそれでいいと思う!

人生いろいろありすぎる!

蛭田 舞台に興味を持ち始めたきっかけを教えてください!

松多 高校生ぐらいの時に自我が目覚めて、それからずっと役者になりたかったんです。でもやっぱり大学に行かないといけないから、大学に行きながら役者になろうとして、事務所のオーディションを受けたんですよね。それで、オーディションには受かったんですけど、養成所に通ったりとかもあるから最初にすごくお金がかかるって知って。大学行きながらそういうことするのは自分には無理だなと思って、演技の勉強をするなら劇団でもできるなと考えたんです。

蛭田 なるほど!

松多 当時は劇団といえば、前向いて叫んでみたいな暑苦しい芝居が多くて、演劇は格好悪いみたいな世の中だったのね。今みたいにお芝居に出たいとか言う人もなかなかいなくて、演劇をやってるってちょっとダサいみたいな。そういうのは嫌だなと思ったんだけど、リアリティを大事にする舞台をやってる劇団のオーディションがあって、そこで『メソード演技』っていうものに出会って。これは面白いなと思ってハマったのがきっかけですね。

蛭田 すごく昔から演劇が好きだったんですね!

松多 19歳くらいからですね。それが悲劇の始まりです。笑 

蛭田 大人になる前に出会ったものに、大人になってからもずっと惹かれてるんですね。

松多 自分がここまでやってるとも思わなかったけどね。数えたくないけど、30年以上はやってるんじゃないかなあ。

蛭田 え!すごい!!

松多 しばらくは役者だけでは食べていけなくて、貧乏なバイト生活が続きましたね。30歳くらいまでかな?それで、仕事もないから自分で発信していかなきゃいけないなと思って。当時はインターネットもなかったので、どうしようかなと思っていた時に、下北沢でとあるBARの店長に出会って、「一人芝居やってみないか?」って言われて。

蛭田 BARでやるんですか?

松多 そう、BARで。自分で脚本も書いて演出もして、毎月BARで一人芝居をやりました。それが演出の原点なんだよね。

蛭田 全部自分でやったんですか!?すごいです。

松多 20人も入らないくらいのBARかな?30分くらいの一人芝居をやりましたね。2年くらいはやったのかな。でも一人だとネタも尽きちゃうし、お客さんもあんまり来なくなっちゃうので、たまに2人でコントみたいなお芝居したりもしました。そうしているうちに、一緒にやりたい人たちが集まって劇団みたいなものを作ろうとなってできたのが“ASSH”という劇団ですね。それから事務所に入ったりして映画の仕事をさせてもらったりしていたんですが、30代の半ばくらいで演出に専念しようと思った時があって、演出家になりました。

蛭田 人生いろいろありすぎてすごいです!演技に関わることは全部やってきたという感じですね。

松多 バイトもいろいろやったよ!

蛭田 いいですね!私はまだバイトしたことがなくて。

松多 キッチンとか警備員とか引っ越しとか何でもやったね。バイトはやっておくと良い経験になるよ。

蛭田 まだ一人暮らしとかもしたことなくて。

松多 そうなんだ!一人暮らしは楽しいよ。

蛭田 ゲームが好きなので、一人暮らししたらずっとゲームできるかなとか考えちゃいます!

松多 一人暮らしだとやらなきゃいけない事も多いけどね!笑 

蛭田 そうですよね。ご飯作ったりお掃除したり……。

松多 自分で時間作ったりできるのは楽しいけどね。でも、実家だってゲームとかはできるんじゃない?

蛭田 そうなんですけどね。笑 

舞台の魅力とアイドルとの共通点!

蛭田 壱岱さんは舞台のどんなところに魅力を感じているんですか?

松多 役者をやっていて、お客さんの目の前で演技する事にハマっちゃったんだよね。生で演技するっていう魅力があるよね。

蛭田 同じ舞台でも、何人もの人が舞台上にいて、それぞれ視点が違うのも面白いですよね。

松多 良いこと言うね!マルチアングルって言って、観劇する人が好きな人物の人生を見られるところが良いよね。映像だと演出でカットが決まっているから、見られる部分が限られてくるからね。

蛭田 だから舞台のお客さんは何回も同じ舞台を観に来てくれるんですよね、きっと。

松多 そうだね。同じ役者をずっと観る人もいるだろうし、公演ごとに違う人を観る人もいるだろうし。だから役者は気を抜けないよね。どのシーンも生きてなきゃいけないから。

蛭田 そうなんですよ。

松多 それが楽しいよね。

蛭田 そういう部分もアイドルと似ているなって思います。横を向いていてもナナメでもピシっとしないといけないし、後ろを向いていたら背中が顔になるので。

松多 背中が顔になるって名言だね!覚えておこう。

蛭田 前に振り付けの先生に言われて、それからずっと覚えている言葉です!お客さんが見ているのはもちろんですが、一番後ろにいたとしても横にはスタッフさんとかもいるので、気を抜かないようにしています。ステージの上ではずっと良い顔でいたいなと思います!

松多 アイドルだ!

蛭田 そういう部分では、舞台の役者とアイドルは似ているなと思いました!

壱岱さんのアイディアの源。

蛭田 壱岱さんは普段どんなところからアイディアを見つけているんですか?

松多 ドラマとか映画とか色々なものを見たりしますが、舞台の演出でプロジェクションマッピングを使うことが多いので、プロジェクションマッピングをしている場所やイベントをよく観に行きますね。あとは映画館で映画を見る時も、IMAXとか音響が良いスクリーンとか4DXとか、なるべく良い環境で観るようにしています。舞台でもそういう良い環境を作りたいので、その感覚が失われないように、良いものを体感するようにしていますね。

蛭田 すごいです!たしかに、期間が空いちゃったりして感覚が鈍っちゃったりしたら大変ですもんね。私も虹コンのライブとかをやっていて、コロナ明けに久しぶりにステージに立ったら感覚が変わっちゃっていて。常に気にしています!

松多 それと似た感じかもしれないね。音響とか映像とか照明とか、良いものを見たらとにかくインプットしておいて、いつでも引き出せるようにしています。

蛭田 お仕事以外の時間にもいろいろと吸収しているんですね。

松多 昔はあまりそういうことはしなかったんだけど、動かないと思いつかない事も多いからね。

蛭田 技術が発達しているので、今の方がいろんなアイディアが落ちていそうですね!

松多 使える技術の選択肢も増えちゃって、選ぶのも大変になってきたね。何を見せたいのかって考えるとやっぱり俺は人間を見せたいので、そのための演出っていうのを考えています。

降臨シリーズの歴史とは?

蛭田 『降臨SOUL』という企画が立ち上がった経緯を教えていただけますか?

松多 すごく昔に“武将降臨”っていう言葉を思いついて、降臨フォンで武将が降臨するっていう話を考えたんですが、最初は役者はみんな男性で、女性のお客さんをターゲットにした企画だったんですよ。

蛭田 なるほど。

松多 ただ、その当時のプロデューサーに、いま女の子の間で流行っているのは“ミュージカル テニスの王子様”と“仮面ライダー”と“歴史モノ”だって言われて。それで、全部混ぜてみたんだよね。笑 変身して武将が出てきて、最初の頃はダンスも踊ってた。それが結構ウケたんですよ。『覇権DO』という作品なんですが、それを見たアリスインプロジェクトのプロデューサーさんに女の子版でやりたいと言っていただいて、それで作ったのが『戦国降臨GIRL』です。その当時は女の子がアクションをするという舞台が少なかったので、やってみようってなったんですね。

蛭田 今もそんなに多くはないですよね。

松多 そうなんですよ。それで『戦国降臨GIRL』は3作くらい制作して、それからしばらく経って2023年に再リブートさせたいと思って制作したのが『降臨SOUL』です。

蛭田 おお!

松多 女の子のために作った作品を、ちゃんと設定とかも考え直して書き直して、メッセージをしっかり作ってもう一度やりたいなと思ったんですよね。

蛭田 すごく昔からある作品なんですね。

松多 昔の作品は香港と台湾で海外公演もやったからね。TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)にも出たことあるよ!ステージの上で15分くらい殺陣をやったかな。

蛭田 私もステージの上で剣を振ったことありますよ!ダンスの振り付けなんですけど。

松多 そうなんだ!いいね。

蛭田 でもTIFでやるのはすごいですね!

松多 まあいろいろ頑張ってたんだけど『戦国降臨GIRL』は終わってしまって……再リブートしたのが『降臨SOUL』です!

オモチャみたいな人!?

蛭田 ちなみに、私を起用しようと思ったきっかけとかはありますか?

松多 蛭田さんは……ぱっと見はオモチャみたいなところがあるじゃないですか。笑 

蛭田 よく言われます。笑 

松多 武将とはほど遠い場所にいる感じがする子に「武将降臨!」って言って欲しかったんですよね。そのミスマッチ感が面白いんじゃないかなと思って。

蛭田 やったあ!嬉しいです!前回の公演で日替わりゲストとして出演させていただいたキャラクターとは全然違っていていますよね。

松多 あれも良かったけどね!

蛭田 舞台に出させていただく時は元気で明るいキャラクターが多かったので、本当に私で合ってるのかな?と思って確認しちゃいました。笑 

松多 今回は、蛭田さんが持ってるキャラクターを生かしてやってもらいたいなと思ってキャスティングしました。

蛭田 ハッピーなキャラクターでハッピーに頑張ろうと思います!

『降臨SOUL』でお気に入りの部分は?

蛭田 『降臨SOUL』で、特に気に入っている部分や大変だった部分はありますか?

松多 女の子ならではのしなやかで美しいアクションシーンが良いなと思っています。あとはフラフープや○〇〇(舞台をお楽しみに!)などの特殊武器とかも気に入ってます!

蛭田 特殊武器すごいですよね!

松多 あとは映像も今回は結構たくさん入れられるので、頑張ろうかなと思っています!大変だった部分は、キャストの人数が結構多いので、みんなに見せ場を作って2時間で終わらせる内容を考えるのが大変でした。笑

蛭田 武将を降臨する人と武将と、結構人数が多いですよね!

松多 一役増やすと2人ずつ増えていくので、どんどん人数が増えてしまって。

蛭田 大変ですね!

松多 今回はギリギリ2時間で収まりそうで安心しました。笑

壱岱さんの思い出の作品。

蛭田 過去の作品で印象的だった作品はありますか?

松多 3つあって、ひとつはヨルハのシリーズですね。ヨコオさん(ヨコオタロウ)との出会いもそうだし、印象的というか感慨深いですね。

蛭田 ヨルハすごく面白かったです!

松多 あとは『刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ』っていう作品があって、それが演出家になるきっかかけの作品で、今年の6月に再演もしました。この作品は自分が売れていくというか、上がっていくきっかけになった作品でした。出世作という感じですかね。

蛭田 そうなんですね。

松多 あとは『世界は僕のCUBEで造られる』っていうちょっとサイケデリックな作品があるんだけど、この作品は俺のエンタメ性だけじゃなく作家性もちゃんと出せた作品だったので、ずっと覚えていますね。

蛭田 それぞれ違う観点で印象に残っているんですね。鶴見さんが出演してたヨルハの舞台をメンバーと一緒に観させていただいたんですが、ステージの広さがあるからいろいろな演出の迫力もあったし、ストーリーも重めだったので、みんなで泣きながら帰った記憶があります!

松多 そうだったんだ!

蛭田 重いストーリーが好きというよりは、舞台を観て泣くのは好きな感じがします。

松多 浄化される感じがするよね。

アドリブでそこまでできるようになりたい!

蛭田 本番中に驚いたことや意外な出来事があったら教えてください。

松多 いっぱいあるよね。笑 ある公演の満席の千秋楽で、主役の人の一番良いシーンの殺陣をやってる途中でウィッグが引っかかっちゃってズレちゃって!

蛭田 ええ!!

松多 いったん捌けるタイミングがあったから良かったけど、直すまでに何分かかるかとか急いで計算して。直すのに3分はかかるのに次の出番まで1分しかなくて、一旦舞台を止めて、俺が謝りに行こうかなって考えてた時に、次の出番の男の子達が「大丈夫です!僕たちで間を繋ぐんで。」って言ってくれて!

蛭田 アドリブで!?すごい!

松多 それで、本当にちゃんと間を繋いだんですよ。コメディじゃなくてシリアスなシーンで。鳥肌立っちゃったよね格好良すぎて。それで、主役の人が出てきて「やっときたか」「待たせたな」みたいな感じでまた始まって。感動ですよ!

蛭田 アツい展開ですね!

松多 なので、それが逆に良い思い出になったというか。こういう事もあるんだなみたいな。そのあとその役者の子とすぐに飲みに行って「お前ら凄いよ!!」って。

蛭田 本当にすごいです!自分だったらどうしようって思っちゃいます。

松多 蛭田さんもやれるよ。ああいう時って、なんか力が出るんだよねきっと。

蛭田 虹コンのライブ中とかだったら何でもできる気がしますけど……セリフを喋るとなると咄嗟には出てこなそうです。

松多 キャラクターが落とし込まれているから喋れるんだよね。しかもすごく余裕がある顔で言っていたのが格好良くて。中断しなくて良かったなあと。

蛭田 印象深い出来事すぎますね!

松多 辛い話もいっぱいありますけどね!良い話で終わらせておきましょう!笑

壱岱さんの野望!

蛭田 今後の活動において、将来的な目標や夢はありますか?

松多 『降臨SOUL』もですが、自分の原作を舞台だけじゃなく、ゲームや漫画やアニメなど他のメディアにするというのが今一番やりたい事です。そういうのも意識して設定などを作っていますし、原作を作っています。大きな野望ですね!

蛭田 すごいです!(拍手)キラキラしていますね!

松多 キラキラしてるかな?もう53歳だけど。笑

虹コンのみんな、可愛いです!

松多 蛭田さんは年齢の割に落ち着いてるよね。浮かれてないもんね!

蛭田 落ち着いてるって言われることは結構ありますね。

松多 浮かれているように見えて、目が冷静だなって感じることがある。笑

蛭田 たぶん、12歳から20歳まで虹コンとしてやってきて、いろんな大人と喋ったりメンバーが大人と喋っているのを見たりして知らないことをたくさん教えてもらってるのと、メンバーがみんな大人になっていくのを見てたから、私も落ち着きが出たのかなと思います。

松多 なるほどね!

蛭田 わあ〜!って騒ぐ時もあるんですけど、外から眺めている事の方が多いですね。

松多 そんな気がする!笑

蛭田 例えば、みんなで集合写真を撮った時に、みんなは小さいモニターに集まって一緒に見たりしてるんですが、私は後から見ようかな〜みたいな感じのことが多いですね。楽しそうなみんなが可愛いな〜と思って見てます!

松多 そこまで落ち着いてるんだ。笑

コワモテ系から良いパパの役まで何でもできます!

蛭田 俳優として活動していた頃の話も聞きたいです!

松多 これが結構面白いんだよね。

蛭田 え〜気になります!

松多 演出をやってる時も、ターゲットというものを意識して考えてるんだけど、役者をやっている時からそれが大事だなと思っていて。役者も隙間産業でやっていかなきゃ売れないと思って、コワモテ系とかガテン系やれますみたいなプロフィールを作ったら、ずっとヤクザみたいな役をもらっていた時期があって。笑 有名な俳優さんと一緒に映画に出させてもらったりもして、そしたらその映画のスタッフさん達が似たような役で誘ってくれるようになったんだよね。全部そういう役で。笑 

蛭田 なるほど!

松多 建築関係のVTRとかストーカーの役とか色々やらせてもらって、これでいいのかな?とか思ってる時に、マネージャーさんが亡くなっちゃって……。そういう特殊な役って、特殊な営業をしないと決まらなくて、一気に仕事がなくなっちゃったんですよ。次に入った事務所さんはあんまりそういう営業をしてくれなくて、じゃあもういい歳だし、メガネかけてパパの役でやっていこうと思って!そしたら良いパパの仕事が増えていって、同じ役者なのにこんなに変わるものなんだなって。笑 いつもパパっぽい格好をしてましたね!

蛭田 そうなんですね!

松多 それで、パパの役もひと段落して、演出家をやった方がいいなって思って演出家になりました。

蛭田 全然知らなかったです!映画とかも出てたんですね。

松多 映画とかドラマとかもちょこちょこ出てましたよ。でもそれだけじゃ食べていけないからね。

蛭田 じゃあ他にも仕事して、呼ばれたら行くみたいな感じですか?

松多 そんな感じだね。それで3〜4年くらいはやってたかな。

蛭田 俳優さんを目指す人も多いですもんね。

松多 そうだね。だから舞台を観にきてくれるプロデューサーとか監督とかマネージャーとかに頑張って営業かけたりしてね。実際に見てもらうのが一番わかりやすいから。

蛭田 演技もわかるし、声もわかるし、セリフ覚えられる人なんだなとかもわかりますね。

松多 あとは舞台って集団行動だから、人数が多い現場でもうまくやってくれるだろうとか、そういうのもわかりやすいよね。

蛭田 たしかに!勉強になりますね。今日は本当にレアなお話が聞けて嬉しかったです。私もいろいろな人に観ていただけるよう頑張りたいと思います!

取材お疲れさまでした!

これまで壱岱さんとは舞台でご一緒した時に少しお話しするくらいしか接点がなかったのですが、今回、改めて壱岱さんとこうしてお時間をいただいてお話を聞いて、壱岱さんの事をたくさん知れましたし、たくさんお喋りもできて良い日になりました!舞台「降臨SOUL」は今も絶賛稽古中なのですが、ここからどんどんブラッシュアップしていって、良い舞台にできるよう頑張ります!ありがとうございました!

松多壱岱さんが原作・脚本・演出を務め、蛭田さんが出演するGirls Live Action「降臨SOUL」〜風燐火斬〜は、チケット好評発売中!

◆「降臨SOUL」公式HP

https://calling-soul.com/

前作となる「降臨SOUL」のダイジェスト版は公式YouTubeにて配信中!
www.youtube.com/@CallingSoul

二人のプロフィールはこちら!

【蛭田愛梨】

アイドルグループ「虹のコンキスタドール」のメンバーとして2016年より活動。
主な出演作品は、舞台『アリスインデッドリースクール 邂逅』テレビ東京「バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~」など。

「虹のコンキスタドール LIVE TOUR2024「レインボウパルス」開催!
詳細は虹のコンキスタドール公式HPをチェック!
https://2zicon.tokyo/

【松多壱岱】

株式会社ILCA所属。2002年、ACTOR’S TRASH ASSHを旗揚げ。
スタイリッシュで、物語性・エンターテイメント性が強い劇的な舞台で人気を得る。
代表作に、ファイナルファンタジーシリーズ初のストレートプレイでの舞台化「FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS 幻影戦争 THE STAGE」、大ヒットゲーム、NieR:Automataと世界観を同じくする「舞台ヨルハ」シリーズの演出、「NieR:Automata FAN FESTIVAL 12022 壊レタ五年間ノ声」(東京ガーデンシアター)コンサート朗読劇パートの演出、永井豪原作の国民的アニメ,キューティハニーの舞台化「Cutie Honey Emotional」などがある。
2018年には、関ケ原古戦場にて「関ケ原合戦再現劇」や、石田三成陣跡を使った音楽朗読絵巻「吉継」を野外演出。
炎や大筒を使い、群衆が駆け抜けるダイナミックな演出で評価を高めた。
また、白狐丸を主人公とするネオフィクション時代劇「刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ」を始めとする松多原作のオリジナル作品群は、「白狐丸サーガ」と呼ばれ、人気を博している。
「世界は僕のCUBEで造られる」がサンモールスタジオ年間最優秀団体賞を受賞。
演出した「舞台少女ヨルハVer1.1a」の舞台美術が第一回伊藤熹朔記念賞本賞受賞した。

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