Idol

「雨ソラきっと売れるし」の言葉が頼もしい。雨模様のソラリス『無銭ONE MAN LIVE 〜#万里一ソラ みなさんのおかげでした〜』の模様をレポート!!!!!

dot yell編集部
スポンサーリンク

DEARSTAGEとPerfect Musicによる共同プロジェクト#DSPMから誕生した、雨模様のソラリス。メンバーは、たべる子、小泉よう、清野宮あんな、神咲雅、東条泉美の5人組。彼女たちは、2ndシングル「届かない星でいて。」のリリースとデビュー1周年を祝し、2月23日に代官山UNITで『無銭ONE MAN LIVE 〜#万里一ソラ みなさんのおかげでした〜』を開催した。


キラキラとしたカラフルなSEに乗せ、舞台に姿を現したメンバーたち。みんな客席に背を向けた状態だ。楽曲が華やかさを増すのに合わせ、メンバーが次々と前を向いて踊りだす。その姿を見て、気持ちの温度が一気に上昇。


ライブの幕開けを飾ったのは、2ndシングル「届かない星でいて。」のC/Wに収録した「灰色の心臓」。ド頭から叫ぶような声が響き渡る。メンバーたちは、勢いを持って駆ける楽曲に気持ちを乗せ、煽るように歌いだす。巧みに転調を繰り返し1曲の中でいろんな表情を見せる楽曲へメンバーの感情もシンクロ、楽曲と5人の歌声が同調した形で舞台の上から降り注ぐ。5人の突き上がる腕やパフォーマンスに合わせ、フロア中でも同じ動きをしながら大勢の人たちが気持ちを重ねていた。  


「代官山UNIT、今日は最後までよろしく!!」。熱い煽り声と同調するように、舞台から飛びだしたのが「CRYSTAL」。気持ちを熱く高ぶらす楽曲だ。メンバーたちの切れ味鋭いダイナミックなパフォーマンスを、必死に目が追いかける。曲が進むごと熱量を増すメンバーらの歌声。エモーショナル、感情を振り絞り絶叫してゆくのに近い熱情が、その声には漲っていた。その姿や楽曲に刺激を受け、フロア中でも、多くの拳やペンライトの光が上へ上へと突き上げられる。舞台の上もフロアも、すでに熱を抱いた狂った花を咲かせていた。

 
1曲1曲切り替わるたび、最初に目が奪われるのがメンバーらのパフォーマンスだ。人を魅了する表現力を持ったうえで、彼女たちは楽曲の持つエナジーとシンクロするように感情的な歌声やダンスを舞台上に描き出す。「レーゾンデートル」でも、気持ちが沸き立ちすぎて歌声がフラットする場面もあったが、むしろ、そこまで熱量を詰め込み舞台の上から突きつける迫力と存在感に嬉しく圧倒されていた。がなるような彼女たちの歌声が、観ている側の気持ちにも叫び声を上げたくなる衝動を呼び起こす。

 
楽曲に乗せたMCでは、テンション高い声でしゃべるメンバーたちの姿も。5人と観客たちによる熱い手拍子のやりとりを受けて飛びだしたのが、「ライヤイヤ」。疾走する音が、嬉しく胸を騒がせる。切れ味鋭いシャープでエッジの立った音へ同調するように凛々しい歌声だけでなく、オラオラと煽り立てるように熱と緊張感を含む歌声を突きつけるメンバーたち。テンション高くスリリングなこの空気が、気持ちを騒がせる。

 
メロウでオリエンタルな音色に乗せ、メンバーたちは軟体動物のようなしなやかな動きを見せながら、甘酸っぱい杏飴のように後引く魅力の途切れないメロウなポップチューン「くらげ雨」を歌っていた。それまでの激しさからの変化を心地好い繋がりを持った形で彼女たちは見せてきた。甘いうねりに心浸食された観客たちは、同じように気持ちの間接を外し、身体をゆらゆら揺らしながらフロアの海を漂っていた。

 
メンバーは、この日より新衣装姿。MCでは、そのことも話題にしていた。

 
次に披露した甘いポップチューンの「どちらかと言えばそう思う」でメンバーたちは、愛らしい姿や歌声を魅力に、観ている人たちに甘えるようにアプローチ。恋する乙女の秘めた心模様を描き出したパフォーマンスにも惹かれたが、5人の甘い歌声にずっと溺れてたい気持ちだった。

 
ふたたび楽曲は熱を膨らませるように駆けだした。曲が進むごと感情のギアを少しずつ上げながら、5人はエモーショナルな歌声を魅力に「Forever and Ever」を歌っていた。高まった気持ちが、どんどん頭上高くへ解き放たれてゆくようだ。心地好さを覚えた観客たちが、一緒にエモい熱を感じ合おうと手拍子をぶつけてゆく。

 
次に披露した、サビ歌始まりの「Miss Umbrella」も、2ndシングル「届かない星でいて。」のC/Wに収録した楽曲。A面クオリティを備えた曲のように、心躍らせるキャッチーで胸熱なメロディアスチューン。この曲へ触れている間中、ワクワクした感情が止めどなく溢れ出てきた。

 
「一緒に躍ろう」の誘い声を合図に歌ったのが、「泡にとけた」。この曲が流れたとたん、この空間が夏景色に塗り変わる。夏特有の無条件に気持ちを開放する陽気な風に刺激を受け、フロア中の人たちもメンバーと同じ動きをしながら、フロア中で踊り、はしゃいでいた。この曲が流れている間、メンバーも観客たちも、脳裏に広がった夏景色の中、一緒に眩しい青春の物語を描いていた。


 雨模様のソラリスは、冒険の旅へフロア中の人たちを誘い出す。彼女たちは「Voyager」を歌い、夢の花を咲かせる楽園へ向かう船に乗って一緒に漕ぎだそうと声をかけていた。ここに集まった人たちは、すでに夢追いかける雨模様のソラリスという船に乗り込んだ人たち。むしろ、ここからまた次の航海へ向かうための決起集会を、5人と一緒に満面の笑顔で味わっていた。

 
MCでは、1年間の活動を振り返っての想いをメンバーらが語る場面も。

 
披露した「Invisible rain」は、雨模様のソラリスが立ち上がったとき最初に歌った楽曲。本編最後であり、次に歌ったのが、最新シングルの表題曲「届かない星でいて。」。1年間という流れの始まりと最新の姿を並べて届けたところに、1周年公演だからこその味わい深さを覚えていた。

 
アンコールでは、「雨ソラきっと売れるし」と、たべる子が自信を胸に語っていた。「半年前の1stワンマンのときよりも倍以上の人たちが来て嬉しいし、この1年でメンバーのことが好きになった。2年目は雨ソラが飛躍する年にしていく」と伝えてきたのは、小泉よう。「1年があっと言う間。2年目は必死にもがいてあがいて、もがいてあがいて」と何度も言葉を繰り返したのが、清野宮あんな。神咲雅は、「2年目ももっと充実させた年にしていくので、みなさんもついてきてください」と述べていた。最後に東条泉美が、「みなさんのおかげでアイドルでいれてるなと感謝しています。これから雨ソラをもっともっと大きくしていきます」と力強く語ってくれた。

 
雨模様のソラリスが最後の曲として歌ったのが、1stシングルのC/Wに収録した「ザ・ワールドイズマイン」。「誰かのためじゃない わたしのために生きていくの」と、自分たちの姿勢を表明するように清野宮あんなが熱唱。パワフルな歌声と気迫の風を増幅するように5人は胸に希望を抱きながら、自分の、雨模様のソラリスの生きざまを示すよう力強く逞しい姿で歌い躍っていた。

 
雨模様のソラリスが、どんな風に2年目に飛躍した姿を描き出すのか、この日メンバーたちが口にした言葉が現実になるのか、その姿を、あなたの目で見続けて欲しい。





PHOTO:関口佳代
TEXT:長澤智典


《セットリスト》


「灰色の心臓」

「CRYSTAL」

「レーゾンデートル」

「ライヤイヤ」

「くらげ雨」


-MC-


「どちらかと言えばそう思う」

「Forever and Ever」

「Miss Umbrella」

「泡にとけた」

「Voyager」


-MC-


「Invisible rain」

「届かない星でいて。」

-ENCORE-

「ザ・ワールドイズマイン」

この記事を気に入ったらシェア!